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投稿日:2026年09月30日
「技術力には自信があるのに、Webからの引き合いがほとんど来ない」。製造業のWeb担当者や経営者から、こうした相談を受けることは少なくありません。自社の加工技術や設備は競合と比べても遜色ないのに、問い合わせにつながらないという状態です。
原因の多くは技術力そのものではなく、情報の見せ方にあります。会社案内の延長でつくられたページは「何ができる会社か」は伝わっても、「自社の課題を解決してくれるか」が発注側に判断できません。この判断材料を1ページに凝縮するのが、LP(ランディングページ)の役割です。

本記事では、製造業のLP制作について、テーマの選び方から引き合いにつながる構成要素、費用相場と制作期間、発注の流れ、公開後の集客とフォーム設計、制作会社選びのポイントまでを解説します。
BtoCの商品LPとは購買プロセスも判断者も異なるため、そのまま同じ作り方を持ち込むと成果が出にくい点にも触れていきます。

LPは、広告や検索から流入した見込み客に対して、1つのテーマに絞って情報を伝え、問い合わせや資料請求といった行動につなげる縦長のページです。製造業の場合、そのゴールは「購入」ではなく「引き合い(見積依頼・技術相談)」になります。
コーポレートサイトは、採用希望者・取引先・金融機関・既存顧客など、複数の相手に向けて情報を並べる構造になっています。そのため、特定の加工技術を探している発注担当者にとっては、必要な情報にたどり着くまでの階層が深くなりがちです。
「事業内容」「設備一覧」「品質方針」と個別のページに分散した情報を、発注担当者が自分で組み立て直して判断してくれることは期待できません。LPは、その組み立てを制作側が代わりに行い、1ページで完結させる手法です。
展示会で名刺交換をした相手が、その場で発注を決めることはほとんどありません。多くは持ち帰って社内で検討し、後日あらためて情報を集めます。このとき、検討の再開地点になるのがWebページです。
展示会の配布資料やカタログにLPのURLとQRコードを載せておけば、来場者が自席で詳細を確認し、そのまま問い合わせに進む導線をつくれます。名刺交換の枚数だけを成果指標にせず、展示会後に何件がLPを経由して引き合いになったかまで追えるようになります。
製造業の発注担当者は、会社名で検索することはまれです。実際には「チタン 切削加工 小ロット」「アルミ 深絞り 試作」のように、加工方法・材質・数量を組み合わせた具体的なキーワードで探します。
こうした検索に対しては、会社全体を紹介するページよりも、その加工に特化したページのほうが内容の一致度が高くなります。取り扱う技術ごとにLPを用意する企業が増えているのは、この検索行動に合わせた結果です。

LPは「1ページ=1テーマ」が原則です。何を軸に据えるかで、集まる引き合いの質が変わります。製造業の場合、大きく分けて技術軸と課題軸の2つのアプローチがあります。
「5軸マシニングによる複雑形状加工」「真空熱処理」のように、自社の設備や工法を軸にする方法です。すでに指名度のある技術や、同業でも保有企業が限られる設備がある場合に有効です。
この軸で作る場合、対応可能な寸法・材質・公差・ロット数を数値で明記できるかが成否を分けます。「高精度」「短納期」といった形容詞だけでは、発注側は自社の図面が通るかどうかを判断できません。
「試作の納期を短縮したい」「他社で断られた形状を相談したい」など、発注側が抱える状況を軸にする方法です。設備そのものに強い差別化がない場合や、複数の工程をまとめて請けられることが強みの場合に向いています。
技術軸のLPに比べて検索ボリュームは小さくなりますが、困っている状態で検索している相手が流入するため、1件あたりの引き合いの確度は高くなる傾向があります。
「切削も板金も表面処理もできる」と総合力を訴求したくなりますが、複数の技術を1ページに並べると、どの検索にも中途半端に一致するページになります。結果として、広告の品質評価も検索順位も伸びません。
対応領域が広い企業ほど、テーマごとにLPを分けて、それぞれで引き合いを取りにいく設計が効果的です。まずは受注単価が高い、あるいはリピート率が高い技術から1本作り、成果を見て横展開するのが現実的な進め方です。

BtoCの商品LPが感情に訴えて即決を促すのに対し、製造業のLPは社内稟議を通すための材料を渡す設計になります。閲覧者は自分で決裁できないことが多く、上長や購買部門に共有する前提で情報を見ています。
画面を開いて最初に表示される領域で、「何を」「どこまで」対応できるかが分かる状態にします。材質、加工可能寸法、公差、対応ロット、標準納期といった項目を、キャッチコピーと一緒に数値で置くのが有効です。
「創業60年の信頼」「お客様第一」といった訴求は、対応可否を確認しに来た相手には判断材料になりません。信頼性の訴求は、対応範囲を示したあとの裏付けとして配置します。
製造業の発注は、設計・技術部門、購買部門、決裁者の複数が関与します。技術者は公差や材質の適合性を、購買はコストと納期、供給の安定性を、決裁者は取引先としての信頼性を見ます。
1ページの中でこの3者それぞれに向けた情報ブロックを用意しておくと、社内での共有時に「この会社は要件を満たしていない」と早期に落とされるリスクを減らせます。品質マネジメントシステムの認証取得状況、生産能力、BCP対応などは、技術情報とは別のブロックにまとめると読みやすくなります。
製造業では取引先名や図面を公開できないケースがほとんどです。ただし「守秘義務があるので事例は載せられない」で終わらせると、判断材料が消えてしまいます。
実務では、業界名(自動車部品/半導体製造装置/医療機器など)、部品の用途、加工上の難所、対応した工程、リードタイムの改善幅といった要素に抽象化すれば、社名を出さずに実績を示せます。掲載前に取引先へ確認を取る手順を決めておくと、公開後のトラブルを避けられます。
製造業の問い合わせは、図面やスケッチが添付されて初めて具体的な見積もりに進みます。名前とメールアドレスだけのフォームでは、そこから何往復もやり取りが必要になり、その間に他社へ流れることがあります。
ファイル添付に対応したフォームを設置し、対応可能な拡張子(PDF、DXF、STEP など)と容量上限を明記しておきましょう。あわせて、秘密保持契約(NDA)の締結に対応している旨を書いておくと、図面を出すことへの心理的な障壁が下がります。

LP制作の費用は、どこまでを依頼するかで大きく変わります。デザインとコーディングだけを依頼する場合と、技術内容のヒアリング・構成設計・取材・撮影まで含める場合では、金額の幅が数倍になります。
| 価格帯 | 費用相場 | 依頼できる範囲 |
|---|---|---|
| テンプレート活用 | 20万円前後〜 | 既存テンプレートに自社の設備写真・原稿を当てはめる。まず1本試したい場合向き |
| 専用LP制作 | 40万円〜80万円程度 | 技術ヒアリング・構成設計・コピーライティング・オリジナルデザイン・フォーム実装込み |
| 本格制作(取材・撮影込み) | 100万円以上 | 工場・製品撮影、技術図解の作成、複数テーマの同時展開、公開後のA/Bテストまで |
製造業のLPは、原稿を書ける人材が社内にいるかどうかで必要な費用が変わります。技術部門が説明資料を持っている場合は構成設計から依頼すれば足りますが、一次情報の整理から必要な場合は取材工数を見込んでおく必要があります。
| 追加されやすい項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 工場・設備・製品の撮影(半日〜1日) | 5万円〜20万円程度 |
| 加工プロセスの技術図解・イラスト作成 | 1点あたり1万円〜5万円程度 |
| 技術資料(ホワイトペーパー)の作成 | 10万円〜30万円程度 |
| 図面添付に対応したフォームの実装 | 3万円〜10万円程度 |
| 英語・中国語など多言語版の制作 | 1言語あたり10万円〜30万円程度 |
| GA4・広告コンバージョンタグの設置 | 1万円〜3万円程度 |
専用LPを1本制作する場合、着手から公開まで4〜8週間程度が目安です。デザインとコーディングだけであれば2〜3週間で仕上がりますが、製造業では技術内容の確認工程が入るぶん長くなります。
特に、原稿を技術部門がチェックする工程は日数が読みにくいポイントです。展示会や広告の配信開始日が決まっている場合は、社内確認の期間を含めて逆算し、確認担当者と締切をあらかじめ決めておきましょう。

製造業のLP制作は、デザインよりも前段のヒアリングと情報整理に時間を要します。どの工程で誰が動くのかを把握しておくと、社内調整の段取りが立てやすくなります。
1. 目的とターゲットの整理(獲得したい引き合いの種類、対象業界、想定される検索キーワードを決める)
2. 技術ヒアリング(対応可能な材質・寸法・公差・ロット、他社と差が出る工程を技術部門から引き出す)
3. 構成案の作成(ファーストビューから問い合わせまでの流れと、掲載する情報の順序を確定させる)
4. 原稿作成・技術監修(制作会社が書いた原稿を技術部門が確認し、表現の正確性を担保する)
5. 撮影・図解作成(工場や製品の撮影、加工プロセスの図解を必要に応じて用意する)
6. デザイン・コーディング(スマートフォン表示の確認、フォームと計測タグの実装を含む)
7. 公開・広告配信開始(フォームの送信テスト、計測が正しく動くかを確認してから配信を始める)
ヒアリングに営業担当者だけが出席すると、「どこまで対応できるか」の線引きが曖昧なまま原稿が進み、あとから技術部門の指摘で書き直しになることがあります。
現場を知る技術者が1回だけでも同席すると、他社が断る条件や、実際に多い相談内容といった、LPの訴求軸になる情報が出てきます。この情報こそが競合との差分になるため、日程調整の優先度は高く置いてください。
工場撮影は稼働状況に左右され、繁忙期を避けると数週間先になることがあります。また、技術監修は担当者の通常業務と並行するため、返答までに時間がかかりがちです。
この2工程は制作会社側では短縮できません。着手時点で撮影日と原稿確認の締切を押さえておくと、全体の納期が読みやすくなります。LP制作が遅れる原因の大半は制作側の作業ではなく、社内での確認・素材準備の待ち時間です。

LPは公開しただけでは閲覧されません。製造業の場合、検索広告と検索流入、そして展示会・営業活動からの誘導を組み合わせるのが基本的な形になります。
「金属加工」のような大きなキーワードは、クリック単価が高いわりに、対応できない案件からの問い合わせも増えます。「インコネル 切削加工 試作」のように、材質・工法・数量を組み合わせた語を中心に据えたほうが、費用対効果は安定します。
検索回数は少なくても、その語で探している相手はすでに具体的な要件を持っています。除外キーワードを設定して、学生の調べ物や同業他社の情報収集による無駄なクリックを抑えることも重要です。
入力項目が多いほど離脱は増えますが、製造業では最低限の情報がないと見積もりが出せません。会社名・氏名・メールアドレス・相談内容・ファイル添付の5項目程度に絞り、材質や数量は任意入力にするのが現実的です。
また、電話番号を必須にすると入力をやめてしまう層が一定数います。営業電話を懸念する担当者が多いため、必須にする場合は「お電話での営業は行っておりません」と明記しておくと入力率が下がりにくくなります。
製造業の検討期間は数ヶ月から年単位に及ぶことがあり、今すぐ見積もりが必要な企業だけを追うと機会損失になります。技術資料や加工事例集をダウンロード形式で用意しておけば、検討段階の企業とも接点を持てます。
ダウンロードした企業に対しては、定期的な技術情報の配信や展示会の案内を送り、案件化のタイミングで想起される状態をつくります。問い合わせ数だけでなく、資料ダウンロード数も指標に加えると、施策の効果を早い段階で判断できます。

製造業のLPは、デザインの美しさよりも技術内容を正確に翻訳できるかどうかで成果が変わります。見積金額だけでなく、体制と進め方を比較してください。
BtoCの商品LPを主戦場にしている会社は、感情訴求と即決を促す構成に強い一方、複数の関係者が稟議で判断するプロセスを想定した設計に慣れていないことがあります。
実績を確認する際は、制作したLPのデザインだけでなく、公開後に引き合いがどう変化したかを聞いてみてください。数字を追っている会社であれば、具体的な指標で回答が返ってきます。
製造業のLPで最も難しいのは、技術者の説明を、発注担当者が理解できる言葉に置き換える作業です。専門用語をそのまま並べれば正確ではありますが、対象業界の外にいる相手には伝わりません。
ヒアリングにライターやディレクターが同席するのか、原稿の技術監修フローがあるのかを確認しましょう。原稿を発注側が全部書く前提の見積もりは安く見えますが、社内の負担は大きくなります。
LPは公開時点が完成ではなく、流入データを見て文言や構成を調整していく前提のものです。制作だけを請け負う会社に依頼すると、公開後に数字が伸びなかったときの打ち手がなくなります。
広告運用まで一貫して相談できるか、修正対応の範囲と期間はどうなっているか、アクセス解析のレポートは出るのかを、契約前に確認しておきましょう。
テンプレートを使う場合は20万円前後から、技術ヒアリングと構成設計を含む専用LPで40万円〜80万円程度が目安です。工場撮影や技術図解、多言語対応を加えると100万円以上になります。原稿を社内で用意できるかどうかで金額が変わるため、まず素材の有無を整理してから見積もりを取ると比較しやすくなります。
役割が異なります。コーポレートサイトは会社全体を紹介し、取引先や採用希望者など複数の相手に対応する場です。一方のLPは、特定の技術を探している相手に絞って、その場で問い合わせまで完結させるためのページです。広告を配信する場合は、遷移先がコーポレートサイトのトップページだと離脱しやすいため、専用のLPを用意したほうが費用対効果は高くなります。
掲載できます。社名を出さずに、業界名・部品の用途・加工上の難所・対応工程・改善したリードタイムといった要素に抽象化すれば、守秘義務を守りながら実績を示せます。写真も、部品の特定につながる形状を避けて撮影する、加工中の工程写真に差し替えるなどの方法があります。掲載範囲は取引先に事前確認を取るルールを決めておくと安全です。
最初から複数本を同時に作る必要はありません。受注単価やリピート率が高い技術を1つ選び、まず1本で成果を確認するのが現実的です。問い合わせが取れる型が分かってから、対象業界別・工法別に展開していくと、2本目以降は構成を流用できるため制作コストも下げられます。
対応範囲の記載が曖昧で、要件が合わない相手からの問い合わせが混ざっている可能性があります。材質・寸法・公差・ロット数の下限と上限を明記し、対応が難しい条件も併記すると、引き合いの件数は減っても確度は上がります。あわせて、フォームで図面を添付できるようにしておくと、初回のやり取りだけで見積もり可否を判断しやすくなります。
検索からの自然流入も見込めますが、成果が出るまでには時間がかかります。短期的に引き合いが必要な場合は検索広告との併用が現実的です。加えて、展示会の配布資料や名刺、営業メールにLPのURLを載せる、既存顧客への案内に使うといった形で、広告以外の流入経路を用意しておくと費用を抑えられます。
WordPressなどのCMSに組み込む形で納品してもらえば、テキストや画像の差し替えは自社で対応できます。ただしHTMLファイル一式での納品の場合、更新には知識が必要です。設備を増設した際の対応可能寸法の更新や、事例の追加を自社で行いたい場合は、発注前にCMS化を依頼範囲に含めておきましょう。

株式会社ロックビルは、東京を拠点にHP・LP制作、Webマーケティング(PPC・SEO・SNS)、Webコンサルをワンストップで提供しています。BtoB領域では、技術内容のヒアリングから構成設計・原稿作成・デザイン・広告運用までを一貫してご支援できるため、社内に専任のWeb担当者がいない企業様でも進行いただけます。営業電話による売り込みは行わず、無料相談からご提案します。
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